モスクワのソビャニン市長は16日、前日夕方から16日早朝にかけて、モスクワ周辺に向けてウクライナ軍の600機のドローン(無人機)による攻撃があったとSNSに投稿した。国営タス通信は過去2年で最大の規模としている。ウクライナ軍によるロシア各地への激しい攻撃が続いており、全国では少なくとも7人が死亡した。
## 通販大手の倉庫が炎上、1人死亡
モスクワ州知事によると、ロシアの大手通販会社ワイルドベリーズの倉庫が攻撃を受けて炎上した。別の倉庫なども標的となり、1人が死亡し、5人が負傷したとしている。ウクライナ側はワイルドベリーズが「ドローン部品など軍事物資を輸送している」として連日のように攻撃しており、ロシアの独立系メディアは、今回攻撃されたのは最大級の倉庫の一つだと伝えている。通販倉庫への攻撃は物流網の寸断を狙ったもので、ロシア経済への打撃も指摘されている。
ロシア国防省も16日朝、ロシアが支配するウクライナの占領地を含む広い地域で、前日夜から計822機のドローンを撃墜したと発表した。モスクワ市長によると、モスクワ上空でも約200機を撃墜したという。
## ロストフ州で5人死亡、ベルゴロド州でも犠牲
ウクライナと国境を接するロストフ州の知事によると、計150機以上のドローンとミサイルで民家などが攻撃を受け、5人が死亡。国境地帯のベルゴロド州の知事も、バスが攻撃されて1人が死亡、9人が負傷したとSNSで明らかにした。モスクワ州での1人と合わせ、全国の死者は少なくとも7人に上る。
ウクライナは今年に入りロシア深部への攻撃を拡大させている。ソビャニン氏は8月上旬に公開されたインタビューで「ここ数カ月でモスクワ方面に向かうウクライナの無人機攻撃が数倍に増え、全体の3分の2がモスクワに向けられている」と発言していた。ロシアの防空網をかいくぐる無人機が深部に到達するケースが増えており、安価なドローンが高価な防空体制を圧迫する戦争の様相に変わりつつある。
## 出典
– 朝日新聞「モスクワへ過去2年で最大規模のドローン攻撃 ロシア各地で7人死亡」 https://www.asahi.com/articles/ASV8J3RX2V8JUHBI00FM.html
– 共同通信(47NEWS)「モスクワに無人機600機 過去2年で最大規模」 https://www.47news.jp/14797901.html
– 日本経済新聞「ウクライナ軍、モスクワに大規模ドローン攻撃 600機飛来」 https://www.nikkei.com/