熊本赤十字病院、一般外来と予定入院を休止 地震負傷者の救急診療に人員を集中

熊本赤十字病院は7月31日、一般外来と予定入院の休止を続け、救命救急センターの機能を地震負傷者と急病患者の受け入れに集中させた。7月29日から31日に予約していた患者や入院予定者には、病院側が個別に連絡し、診療日程を調整するとしている。

災害医療の負荷は、救急車の台数や外傷患者の数だけでは測れない。病院は病床、手術室、画像検査、薬剤、輸血、看護師、技師を緊急度に応じて組み替える。その結果、一般外来や予定入院が延期される。被災でけがをしていなくても、がん治療、慢性疾患の管理、検査、手術を予定していた人の通常医療は影響を受ける。

熊本赤十字病院は地域の高度救急を担う。救命救急センターには、外傷だけでなく心疾患や脳卒中などの急病患者も来院する。道路状況や余震、周辺の医療機関の被害によって患者の流れが変わるため、病院は短時間で受け入れ能力を再配分しなければならない。

一般診療の休止は、予約患者を軽視する措置ではない。限られた医療資源を緊急度の高い患者へ振り向けるための一時的な判断である。ただし、延期が長引けば、症状の悪化や治療時期の遅れという別のリスクが生まれる。災害対応の山を越えたあと、どれだけ早く通常医療を回復できるかが重要になる。

患者への連絡手段も課題だ。停電や通信障害、避難によって電話が通じない場合がある。予定変更をウェブサイトだけで知らせても届かない人がいるため、地域の診療所や行政、避難所と情報を共有する必要がある。

次の確認点は、8月以降の外来と入院体制、周辺病院による患者の分担、延期した診療の再設定である。災害医療の強さは、負傷者を何人受け入れたかに加え、中断した通常医療を安全に取り戻せるかでも評価される。

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