沖縄県名護市辺野古沖で3月、船2隻が転覆し、平和学習中の同志社国際高校(京都府)2年の武石知華さん(17)ら2人が死亡した事故で、武石さんの遺族が14日、同校と運営する学校法人に対し、教育活動が適切だったかを検証する体制の公開などを求める要望書を提出した。学校法人の特別調査委員会(第三者委員会)が事故の経緯をまとめた報告書を公表したばかりで、遺族側には検証が「早期に幕引きされる」ことへの懸念も出ている。
## 生徒の悲鳴に船長は無反応
事故は沖縄研修旅行3日目の3月16日に発生した。辺野古沖の砂浜に係留されていた抗議船「不屈」(全長6.27メートル、最大搭載人員10人)と「平和丸」(同7.63メートル、同13人)に、参加した生徒35人のうち18人が分かれて乗り込んだ。
第三者委が公表した報告書は、生徒へのヒアリングや動画をもとに事故当時の状況を克明に記している。船が急加速した際、「やばい」と悲鳴を上げる生徒がいたのに対し、船長は反応しなかったという。報告書には、海に投げ出され死を覚悟したとする生徒の証言も収められた。
「不屈」に乗ったのは、船長で地元の教会で牧師を務める金井創さん(71)=事故で死亡=と生徒8人だけ。救命胴衣の着用方法が説明されなかったという証言もある。乗船前、生徒らは「漁船に乗ってサンゴ礁を見る」程度の認識で、引率教員2人も「抗議船」への乗船を想定していなかったとされる。前半組の担当教員は船酔いしやすい体質のため乗船しておらず、2隻とも引率教員は同乗していなかった。
## 検証体制の公開求める
遺族が14日に提出した要望書は、教育活動の検証体制の公開などを求める内容で、学校側の対応が焦点となる。事故を巡っては、乗船前の安全確認や引率体制の不備が指摘されており、学校行事での安全管理の在り方が改めて問われている。学校法人の今後の対応と再発防止策が次の焦点となる。
## 出典
– NHK NEWS WEB「辺野古沖転覆事故 遺族が同志社国際高校と学校法人に要望書提出」 https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20260814de44156
– 産経新聞「「やばい」悲鳴上げる生徒、なぜか船長は無視… 第三者委が公表した辺野古事故の「真相」」 https://www.sankei.com/article/20260814-B2VYBDRT2BK2VBQATF53FCPU2Y/