Googleは、Androidオープンソースプロジェクト(AOSP)の開発プロセスを全面的に非公開化する方針を明らかにしました。これにより、これまで一部公開されていた開発作業も、今後はすべて社内で行われることになります。同社は、この変更の目的がAndroid OS開発の簡素化であり、外部開発者への影響を最小限に抑えるため、各リリース後にソースコードをAOSPに公開し続けるとしています。
AOSPは、GoogleがApache 2.0ライセンスの下で公開しているオペレーティングシステムで、サムスンのOne UIなど、多くのカスタマイズ版の基盤となっています。これまで、Googleは内部開発ブランチと公開AOSPブランチの2つを維持し、一部のOSコンポーネントは公開ブランチで開発されていました。しかし、今後はすべての開発作業を内部ブランチで行うことで、2つのブランチ間の差異を解消し、開発プロセスを効率化する狙いがあります。
この変更により、外部開発者が最新のAndroid開発にアクセスするタイミングが、各リリース後に遅れる可能性があります。しかし、Googleは引き続きAOSPへのソースコード公開を行い、外部開発者が新機能や変更点を確認できるようにすると述べています。
なお、2025年にはAndroid 16が第2四半期にリリースされる予定で、これまでの第3四半期からのスケジュール変更となります。この変更は、デバイスの発売スケジュールとより良く連携し、より多くのデバイスが迅速に最新のAndroidを利用できるようにすることを目的としています。
Googleの今回の決定は、Android OS開発の効率化を目指すものですが、外部開発者やコミュニティにとっては、最新情報へのアクセスが遅れる可能性があり、今後の動向が注目されます。(Source)
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