米国、オンライン詐欺による被害額が過去最高の166億ドルに

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FBIの最新報告によると、2024年に米国で報告されたオンライン詐欺による被害額は166億ドルに達し、前年から33%増加した。特に高齢者の被害が顕著で、60歳以上の被害者は14万7000人以上、損失額は48億ドルに上る。投資詐欺が最も多く、仮想通貨を利用した詐欺が急増している。

FBIのインターネット犯罪苦情センター(IC3)が発表した2024年の報告書によると、オンライン詐欺による被害額は166億ドルに達し、2023年の125億ドルがら大幅に増加した。被害報告件数は約86万件で、前年の88万件からわずかに減少したものの、被害額は増加している。

最も多かったサギの種類は投資詐欺で、被害額は65億ドルを超えた。ビジネスメール詐欺(BEC)による被害は27億ドル以上、テクニカルサポート詐欺は14億ドル以上、個人情報の漏洩による被害も14億ドルを超えた。ロマンス詐欺による被害額は6億7200万ドルに上る。

特に高齢者の被害が深刻で、60歳以上の被害者は14万7000人以上、損失額は48億ドルに達した。これは2023年から43%の増加で、平均損失額は8万3000ドルと、全体平均の4倍以上となっている。

州別では、カリフォルニア州、テキサス州、フロリダ州が最も多くの被害を報告しており、カリフォルニア州の被害額は20億ドルを超えた。

FBIは、被害の多くが報告されていない可能性が高く、実際の被害額はさらに大きいと警告している。また、仮想通貨が詐欺の手段として多く利用されており、資金の追跡が困難になっている。(Source

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